こんにちは, 土蜘蛛みやこです.
私は今日とある方のTwitterを拝見しました.
そこには「自分は幼少期に大病を患い寝たきりだったが, お前らより成功している」「お前らは俺よりも恵まれた環境に生まれたにも関わらず, 俺以下なのは努力不足が原因だ」と綴られていました.
私もアトピーで寝たきりになった過去があり, その上に虐待やヤングケアラーに悩まされてきたので, この方の仰ることは多少は理解できます.
しかし, 何を以てして「お前らは俺よりも恵まれ」ていると言えるのでしょうか.
結論を先に申し上げると, 私は「いかなる人間も他人の気持ちを理解することは決してできないので, 他人に努力を強要することはできない」と考えています.
(1)とある博士の「恐怖心」
私の愛読書に『博士が解いた人付き合いの「トリセツ」』(カミラ・パン)があります.
著者はASDとADHDを併発しており, 著者自ら自分を「普通ではない」と述べています.
この本の4章では, 光学に基づき恐怖心を制御する方法が語られています.
ここで印象的だったのは, 「私には他人が恐怖と感じないことを恐怖と感じる」というフレーズです.
彼女がとある事象に恐怖を感じる時, 強い白色光に包まれ, 周囲が真っ白になるとのことでした.
私にはこの感覚が全くわかりません.
著者が恐怖を感じる事象に私は恐怖心を全く抱きませんし, 周囲が真っ白になったこともありません.
このように, なにに対してどのような感情を抱くかは人によって完全に異なるのです.
(2)他人の気持ちは決して理解できない
なにに対してどのような感情を抱くかは人によって完全に異なる.
このことから言えるのは「他人の気持ちは決して理解できない」ということです.
理解したつもりになっても, それは傲慢な思い込みに過ぎません.
確かに私は「~だから努力ができなかった」という人を見ると, つい「原因論的な考え方だな」と思ってしまうことを認めざるを得ません.(原因論については, こちらを参照)
しかし, それは私が判断することではなく, そう感じている本人が判断することであります.
私がその方の気持ちを理解することは決してできないので, 努力を強要することはできません.
また, 自分が好きなことを他人が好きとも限らないことも理解すべきであり, 強要はできません.
ただ, 好きになってもらえるように, その愉しさを「伝える」努力はするべきと思います.
(3)おわりに
他人の気持ちは決して理解できず, それゆえに他人に努力を強要することはできません.
本人の自主的な意思に委ねられることでしょう.
また, 自然淘汰のメカニズム上, 才能や環境による影響は非常に大きいと思います.
この世界には親ガチャも実在しますので.(親ガチャについてはこちらを参照)
それでも, 私には私にしかできないことがあると信じ, 常に「自然淘汰に抗う」努力を常にしています.
そして, それは私だけではありません.
このブログをご覧になっている皆様もです.
あなたにはあなたにしかできないことがあります.
あなたが乗り越えてきた「痛み」は, 必ず誰かの助けになります.
しかし, 私はあなたではないので, 努力を強要することはできません.
もし私の考えに賛同し, 本気で生まれ変わることを願う方は是非行動していただきたいです.
私たち土蜘蛛の一人一人が「自然淘汰に抗う」行動をすることで, この「暗い」社会をひっくり返すことができると思います.
どうぞよしなによしなに.